セカンドは内野手の中でもどちらかと言えば、
グローブさばきの上手な子が守る事が多いポジションになります。
もっとも、少年野球では『上手な子』『上手ではない子』で比較した場合、
『上手ではない子』が守る事が多くなるかもしれません。
本来、プロ野球などではセカンドは守備範囲も広く、身体能力の高い人が守るポジションですが、
少年野球ではどちらかと言えばそういった選手はピッチャーやショート、サードなどに起用される事が多いです。
そして、残ったポジションとしてセカンドやライトといったポジションを、
残りの選手が埋める事が多くなります。
野球では、内野ゴロは当然ながらファーストへ送球が基本となりますが、
そのファーストへの距離は定位置で捕球した場合、セカンドが最も近く、
次いでショート、サードとなっていきます。
当然距離が遠ければ、それなりに投げる力がなければファーストでアウトにする事は出来ませんので、
自然と肩の強い選手がショートやサードを守り、肩の弱い選手がセカンドという流れになってきます。
ところが、少年野球では子どものレベルに多少の違いはありますが、
極端に肩が強い、弱いといった事でポジションを決める事はあまりありません。
特に限られた選手で試合をしなければならない訳ですから、
適材適所というよりも適任を重要なポジション別に埋めていき、
残ったポジションが自然と『上手ではない子』が守る事になります。
上手ではない子がセカンドを守る理由
では、何故上手ではない子がセカンドを守る事が多いのでしょうか?
まず、理由のひとつとして、セカンドはファーストに最も近く、
仮に内野ゴロを捕り損ねて、もう一度拾いなおしてファーストに送球しても
アウトにする事が出来る確率が高いと言う事。
そして、その送球する距離も短い事から、暴投のリスクが最も低いと言う事。
もうひとつの理由として、やはり割合としては右バッターが多い事で、
内野ゴロの割合としてもショートやサードに飛ぶ機会が多く、
仮にセカンド方向にゴロが飛んだとしても、打球に勢いが無く捕球しやすいと言う事です。
小学生レベルでは高学年になってくれば逆方向への打球『流し打ち』でも、
しっかりとボールに力を伝えて速い打球を打つ事が出来る選手も稀に出てきますが、
基本的には逆方向の打球=勢いが無い打球が多いのが現実です。
よって、セカンドはいわゆる『上手ではない子』が守っても、
それなりに試合を作る事が出来るポジションなのです。
セカンドの動き
そんなセカンドですが、動きとしてはバント時のファーストベースへのカバー、
同じくセカンドベースへのカバー、盗塁時のセカンドベースへのカバー、外野からの中継プレーなど多岐に渡ります。
見せ場としては、ピッチャーの足元を抜けた二遊間のゴロを捕球して、
ノーステップでファーストへ素早く送球してアウトにするプレーや、
高いバウンドを前進して捕球しランニングスローでファーストへ送球するプレーなどがあるでしょうか。
そして、高学年にもなれば、ダブルプレーの際の起点として
華麗な動きを見せる事が出来る点は魅力でしょう。
5-4-3、6-4-3などと数字で表す事がありますが、
セカンドベースで送球を受けてアウトを取り、自らランナーをかわしながらファーストへ送球してアウトを取る。
この一連の流れを他の内野陣と練習をして、試合で決められた時などは、笑わずにはいられません!
『最初はあんなにヘタクソだったのに、いつの間にかこんなに上手くなったのか!!』と、
思われるのは、セカンドを守っていた選手が一番多いのではないでしょうか?
少なくとも私はそう思います。