バント練習2

前記事では、バントの基本的な構えなどを説明しました。
ここでは、バントの種類について書いていきたいと思います。

バントの種類

まず、バントには大まかに、

  1. 送りバント
  2. セーフティーバント
  3. スクイズ

・・・の3つがあります。

そして、バントは基本的には極力弱いゴロを転がすという イメージでおこないますが、
場合によってはあえて強いゴロを転がすバントをする事もあります。

これを『プッシュバント』と言います。
プッシュバントを用いる場面としては、
送りバント、セーフティーバントを行う際に用いる事がありますが、
ここでは基本的なバントについての説明を中心におこなって行きます。

送りバント

まず、①の送りバントから説明します。
送りバントはノーアウト、もしくはワンアウトの時に、
ランナーが3塁以外にいる場合にやる事が多いバントです。

例えばノーアウト一塁の場合、
本当は盗塁でランナーを二塁に進めたいところだが、
相手のキャッチャーが強肩でなかなか盗塁は難しそうだ・・・といった場合などには、
確実にバントで2塁にランナーを進めようとなります。

もしくはワンアウトで1、2塁の場合、
ツーアウトにしてでもランナーを2塁、3塁に進めたいという場合。

野球はどうやって点を取るのか?と言う事を追及するスポーツです。
その結果としてどちらがより多くの点を挙げたのかによって、勝敗が決まります。

点を取る為には、ホームに走者が返ってこなければ点は入りません。
少しでもホームに近い塁に走者を進めるのがポイントとなります。
そのための戦術として、送りバントがあると言っても良いでしょう。

送りバントは基本的には打球をしっかり殺す事を意識して、
確実に転がすのが求められます。

あまり強いゴロを転がしてしまえば、
バントを警戒して前進してきた野手に捕球されて、
走者をアウトにされてしまいます。

逆に弱すぎても、キャッチャーに捕球されて、
走者をアウトにされてしまう事もあります。

理想はピッチャーとキャッチャーに加えて、
サードとファーストを交えた三角の中心辺りに転がすのがベストだと言われています。

あまりライン際を狙えばファールになってしまいますので、
送りバントでは求められません。

そして、バッターはしっかりとボールを転がしたのを確認して
スタートすれば問題ありません。
打者自身はアウトになっても、走者を次の塁に進めるのが大切な事です。
何故『犠打』と言われるのか?は、自分を犠牲にして、走者を進める打撃という意味です。

自分までセーフになろうという欲は、送りバントには必要ありません。

また、送りバントはストライクのみバントをする事が求められます。
ボール球をする必要はありません。
ボール球が続けば四球で、出塁のチャンスも生まれます。
ボール球をバントして、相手投手を助けるような事はしないようにしましょう。

セーフティーバント

次に、②セーフティーバントについてです。

セーフティーバントは、送りバントと違い、
打者自身がセーフになる事を目的とするバントです。

ノーアウト、ワンアウト、ツーアウトと、どの場面でも行う事があります。

とにかく塁に出て、チャンスを広げようという場合に行います。
よって、送りバントのような確実性よりも、一か八かといった要素もあるバントです。

ライン際ギリギリを狙って、転がしたらすぐに走るといった方法で、
少しでも一塁に早く到達するように行います。

主に狙いをしては3塁線が多いですが、
これは3塁が一塁まで一番遠いから、セーフになる確率も高くなるからです。

もっとも、この狙いに関してはその時々の守備位置が大きく左右してきますので、
サードがセーフティーバントを警戒して前進守備をしている場合などは、
あえて一塁線に転がしたり、セカンド前にプッシュバントをしたりする場合もあります。

とにかくセーフティーバントは足が速く、器用な選手が行う事で、
相手を揺さぶる事が出来ますので、少年野球では有効な攻撃手段となります。

スクイズ

最後に③スクイズです。

スクイズは、ノーアウトもしくはワンアウトにて、
ランナーが3塁にいる際、どうしても1点が欲しいと言った場合に行われます。

せっかく3塁にランナーがいても、内野ゴロやフライでは点には繋がりません。

しかし、スクイズでピッチャーがホームに投球すると同時に、
ランナーがホームに向かって走り、
バッターが確実にバントをして、フェアーグランドに転がせば、
ほぼ1点が取れる確実性のある攻撃です。

バッターはスクイズのサインが出たら、どんな球が来ても、飛びついてでも、
バットに当てなければなりません。

一方でリスクもあります。
捕手がスクイズを警戒して、投球を外したり、バッターがバントを失敗したりすれば、
ランナーはたちまちアウトになってしまい、チャンスは一瞬にして潰れてしまいます。

試合の流れを左右しやすい攻撃パターンのひとつと言えるでしょう。

以上、バントについて説明をしてきました。
バントは試合に勝つためには少年野球ですら必要不可欠な戦術です。

練習では、それぞれのバントをイメージした練習を心掛けることで
試合でも成功するようになってきます。
打順に関係なく、皆が出来るようにしておくのが良いでしょう。